浄土真宗の先祖供養
先祖とは?
「先祖供養」というと、たいていはお墓に参って、何かを供えてお経を読んでもらうことだと思っているのではないでしょうか。
しかし、本当の先祖供養をするには、まず、先祖とは何かを知らなければなりません。
「先祖」というと普通、おじいちゃんのおじいちゃんとか、そのまたおじいちゃんが先祖だと思います。
それはもちろんそうですが、一番近い先祖は親ということになります。
その親も先祖ですし、そのまた親も先祖です。
親というのは、一人に2人ずついますから、さかのぼっていくと、急速に人数が増えていきます。
こんな感じです。
○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○3代前 8人
\/ \/ \/ \/
○ ○ ○ ○2代前 4人
\ / \ /
○ ○親 2人
\ /
○自分
先祖の人数
これを表にすると、人数としてはこうなります。
1代前 2人
2代前 4人
3代前 8人
4代前16人
5代前32人
・
・
・
これは、高校数学で習った等比数列になっています。
ということは、
n番目までの和の公式がありますので、
n代前までの先祖の人数の合計が分かります。
計算してみると、
(現実には重複はありますが、話を分かりやすくするために、それを考えなければ)
30代で1億人を超え、37代で100億人を超えます。
人間に生まれる難しさ
この中で一人欠けても、自分は生まれることはできませんでしたから大変なことです。
そのような先祖があってはじめて私たちは人間に生まれることができたのです。
お釈迦さまが、
人身受け難し 今すでに受く
と教えられていますように、いかに人間に生まれたことが有り難いことか分かります。
先祖の恩に報いるには?
では次に、そのような、一人欠けても私が人間に生まれることはできないそんな恩のある親や先祖に報いるには、どうすればいいのでしょうか。
それにはまず親や先祖の最も喜ぶことは何なのかをよく知る必要があります。
どうすればいいのでしょうか。
何も口寄せなどの謎の降霊術を使ったり、チャネリングをして宇宙と交信する必要はありません。
わざわざそんな、人間わざとは思えないスキルを習得して、親や先祖に聞いてみなくても、自分が子供や孫に何を望んでいるのか考えれば分かります。
親が何を望んでいるかといいますと、子供の幸せ、これ一つですよね。
自分はいいから、子供には幸せになってもらいたい、と思います。
まさか子供や孫にたたって、病気にしてやろうとか交通事故に遭わせてやろうなどと思うはずがありません。
何とか幸福になってもらいたいと思います。
幸福といっても、やがて崩れる今日あって明日はない儚い幸福ではなく、仏教に教えられる絶対に崩れない絶対の幸福になるのが一番です。
仏教を聞いて、
人身受け難し 今すでに受く
「生まれがたい人間に生まれてよかった」
と大満足できる絶対の幸福になることこそが、先祖の最も喜ぶことであり、本当の先祖供養になるのです。
それが一番の恩返しになりますから、一日もはやく浄土真宗の教えを聞いて、親鸞聖人の教えられた絶対の幸福の身になれるよう、聞法精進させて頂きましょう。
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著者紹介
この記事を書いた人
長南瑞生
日本仏教学院 学院長
東京大学教養学部にて量子統計力学を学び、卒業後、仏道へ。仏教を学ぶほど、その深い教えと、それがあまりに知られていないことに驚く。仏教に関心のある人に何とか本物の仏教を知ってもらおうと10年ほど失敗ばかり。たまたまインターネットの技術を導入し、日本仏教アソシエーション、日本仏教学院を設立。著書2冊。通信講座受講者4千人。メルマガ読者5万人。執筆や講演を通して一人でも多くの人に本物の仏教を知ってもらえるよう奮戦中。
仏教界では先駆的にインターネットに進出。メールマガジンや、X(ツイッター)(@M_Osanami)、ユーチューブ(長南瑞生公式チャンネル)、インスタグラム(日本仏教学院公式インスタグラム)で情報発信中。先端技術を駆使して伝統的な本物の仏教を一人でも多くの人に分かりやすく理解できる環境を作り出そうとしている。メールマガジンはこちらから講読が可能。