浄土真宗の年始の挨拶

蓮如上人の年始の挨拶

ある年の1月1日の朝、勧修寺村の道徳という老人が、蓮如上人に新年のご挨拶をしようと、京都の山科本願寺にやって来ました。

新年おめでとうございます……
と、お決まりのご挨拶を申し上げたところ、蓮如上人は、なんと、突然
そなたはいくつになったのだ?
とおっしゃった、と伝えられています。

勧修寺の道徳、明応二年正月一日に御前へ参りたるに、
蓮如上人仰せられ候、「道徳はいくつになるぞ。」

(御一代記聞書1条)

急に年を聞かれたら、ドキドキしますよね。

しかも、よく蓮如上人の法話に参詣され、普段から親しくしている道徳の年齢を、蓮如上人がご存知ないはずがありません。

 その蓮如上人が、あえて年齢を尋ねられたのは、
そなたはいつまで生きる目的を達成しないまま、新年を迎えるのか。
一体いくつになったというのだ。
本当の生きる目的を果たしてこそ、めでたいといえるのだ

と大喝されているのです。

そしてそのあと、本当の生きる意味について詳しく教えておられます。

蓮如上人の、そんな
何とか本当の生きる目的を果たして変わらない幸せになってもらいたい
という、やるせない御心がこもったあたたかいお言葉であり、お叱りなのです。

これは、道徳一人へのお言葉ではなく、私たち一人一人へのお言葉ですので、あっという間に過ぎゆく人生、一日もはやく本当の生きる目的を果たせるように、聞法精進させて頂きましょう。

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著者紹介

この記事を書いた人

長南瑞生

長南瑞生おさなみみずき

仏教が好きで、東京大学教養学部で量子統計力学を学んだものの、仏道へ入る。仏教を学ぶほど、その深い教えと、それがあまりに知られていないことに驚く。何とか仏教に関心のある人に知らせようと10年ほど失敗ばかりした後、インターネットの技術を導入し、日本仏教アソシエーション(株)を設立。著書2冊。通信講座受講者3千人。メルマガ読者5万人。執筆や講演を通して一人でも多くの人に本物の仏教を知ってもらおうと奮戦している。

仏教界では先駆的にインターネットに進出。メールマガジンや、ツイッター(@M_Osanami)、ユーチューブ(長南瑞生公式チャンネル)で情報発信中。先端技術を駆使して伝統的な本物の仏教を一人でも多くの人に分かりやすく理解できる環境を作り出そうとしている。メールマガジンはこちらから講読が可能